
ハードカバーの製本は、工程が多く感じますが、ひとつひとつの作業は単純です。ボール紙を裁断し、クロスを貼り、本文を糸でかがって、最後に表紙と本文を接合する。この順番を守れば、初めての方でも一日で1冊完成します。
01 ボール紙を切って準備する
ハードカバーに使うボール紙は、2〜3mm厚のものが標準です。裁断するときは、本文より上下左右それぞれ3mm大きく切ります。この3mmが「チリ」と呼ばれる部分で、本を閉じたときに表紙が本文より少しはみ出す部分です。
裁断は金属定規とカッターナイフで行います。一度で切ろうとせず、2〜3回に分けて少しずつ切ると、断面がきれいになります。工房では裁断機を使いますが、自宅でもカッターで十分対応できます。
02 クロス貼りの手順
クロスは、ボール紙より上下左右それぞれ2cm大きく切ります。接着剤はでんぷん糊か水性のPVA糊を使います。ボール紙の表面に薄く均一に塗り、クロスの中央に置いて、空気を押し出しながら貼ります。
四隅の処理が仕上がりを左右します。角を45度に切り落とし、クロスを折り込んで内側に貼ります。このとき、角に隙間ができないように指でしっかり押さえます。貼り終えたら重しを乗せて乾燥させます。
03 本文との接合
本文は、糸かがりで綴じたものを使います。本文の最初と最後のページ(見返し)に接着剤を塗り、表紙の内側に貼り合わせます。このとき、チリが均等になるように位置を確認してから貼ります。
貼り合わせた後は、製本プレスか重しで24時間以上押さえます。乾燥が不十分だと、表紙が反ってしまいます。完全に乾いたら、表紙を開いてチリの均等さと見返しの貼り具合を確認して完成です。
工程を文字で読むと複雑に感じますが、手を動かしながら確認すると自然に覚えられます。ハードカバー講座では、この工程を3時間かけて一緒に進めます。