
和綴じは、針と糸だけで本文と表紙を綴じる日本の伝統的な製本技法です。接着剤を使わないため、失敗しても糸を抜いてやり直せるのが初心者にとってありがたい点です。道具も少なく、自宅でも始めやすい技法ですが、穴の位置と糸の張り具合で仕上がりが大きく変わります。
01 和綴じに必要な用具と素材
必要なものは、製本針(または刺繍針)、麻糸または絹糸、目打ち、骨折り、表紙用の厚紙か和紙、本文用紙です。針は太すぎると穴が目立ち、細すぎると糸が通りにくくなります。0.6〜0.8mm程度の太さの針が扱いやすいです。
糸は麻糸が一般的ですが、絹糸を使うと光沢が出て仕上がりが華やかになります。太さは0.4〜0.6mmが標準的で、細すぎると引っ張ったときに切れやすくなります。色は生成りが和の雰囲気に合いますが、表紙の色に合わせて選ぶのも楽しみのひとつです。
02 穴を開ける位置と間隔の決め方
四つ目綴じの場合、穴は4箇所開けます。上下の端から1cmのところに1箇所ずつ、残り2箇所は等間隔に配置します。穴の間隔が均等でないと、糸を通したときに歪みが出るので、定規で測ってから目打ちで開けます。
穴を開ける前に、本文と表紙をクリップで固定しておくことが大切です。ずれた状態で穴を開けると、表紙と本文の穴の位置がずれてしまいます。厚みがある場合は、目打ちを垂直に立てて一気に貫通させます。
03 糸を通す方法と完成させ方
四つ目綴じの糸の通し方は、背の外側から始めて、4つの穴を決まった順番で通していきます。糸を引く力が均等でないと、表紙が波打つことがあります。引きすぎず、緩めすぎず、一定の力で通すのがコツです。
最後の穴で糸を結ぶとき、結び目が表に出ないように背の内側で処理します。余った糸は短く切り、端を軽く押さえておくと目立ちません。完成後は骨折りで背を軽く押さえると、全体が落ち着きます。
和綴じは、一度手で覚えると次からは道具なしでも手順が思い出せるようになります。まず1冊作ってみることが、一番の近道です。